対談〜こうしてビジネスが生まれた〜

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経営判断の軸になる助言を受け、まずは通過点となるIPOを共に目指す。

経営判断の軸になる助言を受け、まずは通過点となるIPOを共に目指す。

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メンバー Member

株式会社Scene Live
代表取締役 磯村 亮典

2011年創業。営業効率を最大化するクラウドコールシステムといった、セールステック領域のSaaSプロダクトをリリースする。開発から保守管理、サポートまでを一貫して運営するビジネスを展開。

株式会社Go Public
代表取締役 清原 大

大手監査法人で19年勤務の後、IPO支援事業などコンサルティング業務を担う同社を立ち上げる。株式上場準備企業での支援業務や、株式上場企業の社外監査役といった豊富な実績を持つ。

──2社の出会いと、IPOを目指すことになったきっかけを教えてください。

磯村社長 元々、常日頃からパズルさんに将来の事業や、ビジネスのことなどを相談していました。その会話の中で「そろそろIPOを目指すタイミングになりました」とお伝えしたところ、「IPOのサポート業務などを手掛けている、株式会社Go Publicの清原さんという方が先日関西活性化プロジェクトにされましたよ」とご紹介いただいたのが出会いですね。IPOについては「目指している」というよりは、「当然するもの」という感覚でした。組織とビジネスを急速に拡大させるためには、IPOは通過点として必然であると考えています。

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──IPOを目指すにあたって、抱えていた課題などはありましたか?

磯村社長 当初は監査基準など「わからないこと」が大量にある状態でした。私としては「IPOに絶対に必要なこと」は厳守しますが、「それほんまに必要なん?」という無駄なことはしたくありません。また、必要な場合は「なぜそれが求められるのか?」という本質的なところを知りたいですし、社内にも共有したいと考えています。その「わからないこと」を、客観的かつ専門的視点からレクチャーしてくださる方を探していましたね。監査法人の方に聞いたこともあるのですが、私の中で納得のいく答えが出てきませんでした。

ところが清原代表にお話を伺うと、難しい話を噛み砕いて教えてくれたのです。特に「一般的にはこういう風に言われているけど、実際のところはどうか?」という、建前と本音の部分をわかりやすく説明してくださるのはありがたいですね。私の未熟なところを補佐して、一緒に考えてくれるプロフェッショナルなので経営者としてストレスを抱えることがありません。

清原代表 実際のところコンサルティングをする上で、IPOや組織強化などに必要なことをアドバイスしたときに「理由を聞かずに進める」という経営者は意外に多いものです。「なぜそれをやるのか?」をしっかり腹落ちさせてから前進する磯村社長は、本当に真面目な経営者だと思いましたね。

──2021年の11月に清原代表が社外監査役に就任されました。どのような経緯だったのでしょうか?

磯村社長 監査役をお願いする前から、ときおりビジネスや会社のことなどを相談しており、素晴らしい人柄に感銘を受けるとともに「約20年、大手監査法人でバリバリやっておられた方」という実力面での凄みを目の当たりにして、「ぜひ、一緒にやってください」とオファーをしました。実は清原代表にお願いする前にもIPO前の予備調査であるショートレビューを受けるために、コンサルティング会社とアドバイザリー契約をしたことがあったのですが、私の中では腑に落ちないというか「仲間意識」を持てなかった経験がありました。その点、清原代表はともに歩んでくださる方です。

──具体的には、どのような形でのサポートでしょうか?

磯村社長 財務や決算、現状分析や内部統制強化、今後の事業展開など多岐にわたって頼っています。私の中では、「一番最初に相談する相手」ですね。他にも2~3名ほど、「投資家」「銀行」といったそれぞれ専門領域目線でアドバイスをくださる方がいるのですが、そこにいきなり相談をするのはハードルが高いのです。「この言葉はどのように思われるのだろうか?」という部分が不明だと、ビジネスにおける本音と建前がわからずに不安ですよね。たとえばIPOの実現に必要となる「予算管理」の場合、「業績予想計画のどのポイントが、なぜ重視されるのか。何を守るべきなのか?」を知るために素案の段階から相談します。

清原代表 IPOや組織強化において、会社が変な方向に向かうようなことさえなければ、監査役として基本的に問題はないと考えています。相談を受けたときには「他の会社はAやBのようにされていますよ」といったこともお話しするのですが、磯村社長は常に真面目な選択をされますね。IPOを目指すときに、「大事な箇所を楽して次のステップにいく」という選択をする経営者もいますが、結局のところ将来的に悪い結果になってしまうことも多いのです。その点、磯村社長は誠実なので安心してコメントすることができますね。わからないことや、おかしいなと感じたことはすぐに質問してくれますし、非常に建設的です。

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──清原代表が社外監査役になられてから、起こった変化を教えてください。

磯村社長 プロセスにおいて大変だったこともありますが、ワークフローや役割分担など「概念整理」を実行することができました。清原代表が来てくださるまでは「マンパワー」で動いていたと思います。そこから抜け出す方法は難解でしたが、清原代表の監査役としてのサポートもあって「組織」に変化させることができたと感じていますね。

清原代表 社員数も約2倍に増加し、新卒社員も入社したことでガラッと会社の雰囲気が変わったと思います。まさに「組織」に変化したという感覚を、私も持っていますね。会社としてベンチャー企業のマインドが社員たちに根付いており、関西では珍しい存在ではないでしょうか。最初に私が監査役を拝命したときは、「会社として勢いもあるし、ビジネスも順調に推移している。しかし、このままの体制ではIPOまでいくのはちょっと難しいかもしれない」と感じていました。しかし既存のやり方から脱却し、構造化された組織になったことで、今はもっと伸びしろがあると思います。

──ビジネスを推進されている中で起こった問題と、その解決策を教えてください。

清原代表 経理職といった「専門人材が定着しない」という問題はありましたね。客観性が求められる監査役という立場上、微に入り細に入りサポートすることはできないのですが、ベンチャー企業では、一般的に「スキルをとるなら、タイプには目をつぶる」「タイプをとるなら、スキルは入社後に身に付けてもらう」の2択しかないことをお伝えしました。

磯村社長 専門人材の場合、「前の会社はこうだったので」みたいな呪縛にとらわれてしまう人がいると、社内に悪影響を与えてしまいます。これまで採用や教育は苦労してきましたが、これからも試行錯誤を続けていくと思います。ただ、清原代表の「何とかなる」という言葉に救われました。逆に「難しい」とおっしゃった場合はその道を避けるようにするなど、清原代表の言葉は経営判断の軸にしています。

清原代表 実際のところスキル不足でも一生懸命頑張るタイプの社員であれば、入社してから半年~1年ほどで能力は伸びていきますから、「うまく外部を活用すれば何とかなる」んですよ(笑)。

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──関西活性化プロジェクトに加入した感想などを聞かせてください。

磯村社長 間違いのない方を紹介していただけるのが、最大のメリットです。ご紹介いただく場合も「いきなり商談」ではなく、まずは課題のすり合わせができる「相談ベース」の段階からスタートできるのでありがたいですね。

清原代表 今回の件もそうですが、顔合わせの前にパズルさんがお互いのことを把握してくれているので「良縁の橋渡し」になっていただける存在です。

──最後に、どのような企業に関西活性化プロジェクトをオススメしたいですか?

磯村社長 定期的に飲み会があって、それがめちゃめちゃおもしろい(笑)。先日のお花見のイベントには、家族ぐるみで参加し、とても良い雰囲気です。ビジネスとしてパズルさんにご紹介いただくときも「あ、あのときの飲み会でご一緒でしたね」と、スムーズにお話をすることができます。私はそこが好きなので、「事前にフランクな関係が構築されている状態から、マッチングをスタートさせたい」という方にピッタリだと思います。

清原代表 本当は大企業にも入って欲しいですね。関西の活性化をするには、大企業とジョイントするとより大きな効果が得られますから。しかし大企業ほど新しいことに対して保守的なんですよね…。でも、参加企業のみなさまが大企業になっていくのでしょう。

磯村社長 私たち自身が「日本を代表する大企業」になりますよ!

 

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