対談〜こうしてビジネスが生まれた〜

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想定とは順序が逆!? 東京の生成AIベンチャーと関西のeラーニングシステム企業、地域を超えたビジネスマッチが次代を拓く

想定とは順序が逆!? 東京の生成AIベンチャーと関西のeラーニングシステム企業、地域を超えたビジネスマッチが次代を拓く

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メンバー Member

株式会社デジライズ
取締役副社長 堤 雄三

「AIの利便性と感動を全ての人へ」をビジョンに、AI研修事業とAIシステム開発の両輪で日本の生産性革命を牽引するAIベンチャー。高度なセキュリティと独自AI機能が豊富な企業向け生成AIツール「AI Works」や、自社で独自開発したAIが学べる動画学習コンテンツに加え、このAIコンサルタントによる実践ワークショップ、個社別のAI活用支援を組み合わせた独自のAI研修プログラム「法人リスキリング」を提供し、デジタル時代に対応する人材育成をサポートする。

株式会社シェアウィズ
代表取締役 辻川 友紀

「企塾(※1)を広げる道になる」をビジョンに掲げ、オンライン学習サービスの開発および運営を行う。企塾向けのソリューションとなる研修・講習会・検定事業のDXを実現できるeラーニングシステム(学習管理システム)「WisdomBase(ウィズダムベース)」を提供。一般的なeラーニングシステムと異なり研修主催者向けに最適化されており、受講者の申し込みからオンライン講座やオンライン試験の実施、認定証の発行から受講者管理までを一括で支援する。
(※1)企塾とは民間の研修会社や各種業界団体など、オルタナティブな教育活動を担う団体を指す造語

――両社の出会いは、2024年に関西活性化プロジェクトとデジライズ様で共催されたセミナーだったと伺っています。

堤副社長 そうですね。関西活性化プロジェクトとデジライスで共催した「生成AI活用で業務効率を3倍 売上を2倍向上させる方法」というセミナーがきっかけです。当社は企業向けのAI導入活用支援を行う、2023年に創業したばかりのベンチャー企業。しかも、本社が東京だったこともあり、当時は大阪で数社しか取引先がなかったことから、以前からよくしてくださっていた関西活性化プロジェクトの北野さんにご相談させてもらって、このセミナーを開きました。そこにシェアウィズの辻川さんがご参加してくださったんです。

辻川社長 当社は法人向けのeラーニングシステム、いわゆるLMSを提供しているんですが、最近はAI研修に関するお問合せが増加していたこともあり、ちょうどタイムリーだと感じ、参加させていただきました。その中でデジライズ様の「法人リスキリング」に大きな可能性を感じ、当社でも取り入れたいと考え、早速、パズルさんにアポイントメントを取っていただくようにご依頼しました。

堤副社長 セミナーから1週間経たないうちに、早速お会いすることができましたよね。そしてなぜか、当社のほうが先にシェアウィズ様のeラーニングシステム「WisdomBase」を導入させていただくという、思いがけない展開になって(笑)。

辻川社長 あの展開は本当に驚きました!もちろん、いずれは当社の「WisdomBase」をご活用いただけたらという思いはあったんですが、あのときは純粋にデジライズ様の「法人リスキリング」を受講したくてお会いしたので。その後は当然ながら当社はAI研修を受講させていただくことになりましたが、まさに両社にとって最良のタイミングだったと思いますし、何より、関西活性化プロジェクトがつないでくれたおかげですね。

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――デジライズ様が「WisdomBase」を導入するきっかけや導入後の成果について教えてください。

堤副社長 当社では、自社独自開発のAIが学べる動画コンテンツに加え、実践的なワークショップを組み合わせたAI研修プログラム「法人リスキリング」を提供しており、多くの企業の社員の方たちにAIスキル習得の機会としてご利用いただいています。以前は他社のeラーニングシステムを使っていたんですが、シェアウィズ様の「WisdomBase」はUIが直感的でとにかく使いやすい。それに加えて、動画やテキスト、資料、テストといったコンテンツが豊富な上、価格面でも圧倒的にお安かった(笑)。ちょうど乗り換え先を検討していたタイミングだったこともあり、まさに“渡りに船”の出会いでした。今振り返っても、本当にラッキーだったと思っています。

辻川社長 UIの使いやすさに注目していただけたのは、とてもうれしいです。当社の事業はもともとBtoCサービスからスタートしている背景があるので、「説明書がなくても誰でも直感的に使える設計」に注力しているんですよ。

堤副社長 当社の研修にはさまざまな業種・職種の企業様の社員が参加されるため、操作に迷わず、誰でもすぐに使い始められることは非常に重要ですからね。

辻川社長 そして費用面も着目していただけたこともうれしいです。そこは当社としても大きな強みと捉えている部分なんですよ。一般的なeラーニングシステムは、企業の社内向け研修を前提に設計されているため、導入先ごとに個別の環境構築が必要になり、その分コストがかさむ傾向があります。一方で当社は、デジライズ様のように研修を提供する立場の企業様をメインターゲットにしているため、提供者側のニーズに最適化した設計にすることでコストを抑えた仕組みが実現できているんです。

堤副社長 導入後の効果として特に実感しているのが、「WisdomBase」の認定書発行機能の使いやすさです。こういった研修プログラムは、受講企業様が人材開発支援助成金を活用されるケースが多く、その申請にあたっては受講を証明する認定書などを発行する必要があるんです。「WisdomBase」では、条件に応じて認定書を自動で発行できる仕組みが整っているので、申請に必要な書類準備の手間が大幅に削減されました。おかげさまで利用社数も急増中で、年次でいえば今年は200%アップになっています。

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――今度はシェアウィズ様にお伺いしたいのですが、デジライズ様の「法人リスキング」を受講されたご感想はいかがでしょうか?

辻川社長 動画+ワークショップで、生成AIの基礎から最新技術までを体系的に学べる構成になっている点が非常に魅力的です。ワークショップでは実務に即したケーススタディを通じて、業務への具体的な落とし込み方を実践できるという、導入効果を可視化しながら学べるのがいいですね。現在はフィールドセールス担当や営業事務・コンテンツ制作の担当者が中心に受講しており、いずれは営業資料の作成やコンテンツマーケティング、さらには記事・動画制作にもAIを活用できればと考えています。

堤副社長 そうやって目的意識を持って、しっかり学んでいただけているのは、提供者側としても非常にうれしいですね。当社の「法人リスキング」は、他社のAI研修と比べて、“学校形式”でしっかりと受講管理を行っている点が大きな特徴です。他社さんは「動画を見て終わり」というところもありますが、当社はそれを許しませんから(笑)。動画コンテンツとワークショップの両方をきちんと完遂できるよう、学習状況を徹底して管理し、受講者のテスト結果や受講状況をレポートで提出するなど、実際にAIスキルを習得できる体制を整えているのも、企業研修としての信頼につながっています。さらに今後は、新たなコンテンツとして、AIをSNS運用に活用するための講座の提供もスタート予定です。多くの企業がSNS運用を外注されている現状を踏まえ、社内でAIを活用して情報発信できる人材を育てることに大きな反響があると期待しています。

辻川社長 この「法人リスキング」はどういった目的で受講されている企業が多いんですか?

堤副社長 以前は「AIをどう使えばいいのか」といった基本的な知識を求める企業様が大半でした。けれど、近年はAIのビジネス活用を前提に、生産性の向上や人材育成といった、より実務に直結した問題の解決を目指す企業様が増えている印象を受けます。具体的には、業務プロセスの見直しと効率化、既存社員のスキル向上を目的にAIの導入を検討されるケースが主流になっていますね。

辻川社長 そんな風になってきているんですね。

堤副社長 その上で当社が他のAI研修会社と決定的に異なるのは、私たち自身がAIの開発会社であるという点です。受講された社員の方が、日々の業務にAIを活用する段階になると、どうしても難しい点や疑問点が生じます。そこで当社では、コンサルティングやシステム開発を通じて、現場に即した形での実装支援を伴走型で提供しています。これが、他社にはない当社ならではの強みなんですよ。

辻川社長 今後のご活躍にもますます目が離せませんね。

堤副社長 当社の「法人リスキリング」もシェアウィズ様の「WisdomBase」があってこそですから。今後もよろしくお願いします!

――改めてお伺いしたいのですが、お二人にとって関西活性化プロジェクトはどのような存在ですか?

堤副社長 「関西にはパズルさんがいるから大丈夫」と、安心して頼らせていただける存在です。実は、私が前職に勤めていた頃にパズルさんとご縁をいただき、当時も今回のようにセミナーを企画してくださったんです。その際も、東京のまだ名も知られていない企業だったにも関わらず、在阪の企業様に積極的にご紹介いただくなど、多大なご尽力をいただけたおかげで、多くのご契約につながりました。その後、私がその会社を離れ、現在の会社を立ち上げた際も頼らせていただいた次第です。今回の生成AI活用のセミナーでも多くの企業様からお問い合わせやご契約をいただき、改めて関西活性化プロジェクトに継続的に関わらせていただいて本当によかったと実感しています。

辻川社長 私もパズルさんとの付き合いは長いですね。我々の商材は非常にニッチで、いわゆるホリゾンタルSaaSのように幅広い業種に刺さるものではありません。しかし、パズルさんはその特性をよく理解してくださることで、手当たり次第に紹介するというのではなく、本当にうまくマッチする企業を的確にご紹介してくださる点に大きな信頼を寄せています。

堤副社長 そうなんですよね。東京でもビジネスマッチングの企業は増えているものの、闇雲なマッチングに感じてしまい、どうも苦手で(笑)。関西活性化プロジェクトに参加されている企業様はどこを見ても関係性がいいし、パズルさんが「この企業さんとあの企業さんならうまくマッチするんじゃないか」と、一つひとつのご縁に対して本当に丁寧に向き合ってくださっているのが伝わります。

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――関西活性化プロジェクトをどのような企業に紹介したいですか。

堤副社長 まずは東京の企業様にお薦めしたいですね。関西に支社を出したいけれど右も左もわからないという企業様や、成長したい・新しいお客さんを作りたいという企業様は、関西活性化プロジェクトに参加されることでいろいろ力になってくれると思います。その企業様が考える事業展開の意図からズレることなく、相性がいい企業様をつなげていただけると思います。

辻川社長 パズルさんは「こういう事業をやりたい」という、目的や信念を持って真っ当に仕事をしていこうという企業を特に応援したいというお気持ちが強いお考えです。そうした姿勢を持つ企業様であれば、きっと力強いサポートを得られるはずです。しかも、丁寧かつ迅速に動いてくださるので、本当に心強いパートナーとして頼りになる存在だと思います。

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