――まずは、2社の出会いについて教えてください。
前田社長 当社は創業40余年になるBtoB向けの各種ITサービスやITコンサルティングを展開する企業なのですが、自社の採用をもっと良くしていきたいということをパズルさんにお話ししていたら、HUBatLIFEさんをご紹介いただきました。HUBatLIFEさんに新卒採用のご相談させていただいたのが最初のきっかけです。当社はそれまで大手新卒採用媒体で新卒募集を行なっていたのですが、求める人材がなかなか集まらなくて。そこで、私が代表取締役社長に就任したのを機に2015年から採用方法を大きく変えることにしました。
――脱・大手新卒採用媒体に舵を切られて、その後はどのような採用方法を行なったのですか?
前田社長 例えば、北新地のバーを貸し切って就活バーを開いたり、説明会も私自らが行ったり、いろいろ試しました。集まった学生たちに当社の考えや仕事へのやりがいを知ってもらいたくて、3時間も熱弁を振るったこともありましたね(笑)。それこそ一年の半分は採用業務に費やしていたんじゃないかな。採用方法を変えた当初はそれなりに成果も出せていましたが、やはりそのやり方を続けるには正直限界もあって。しかも、世の中もだんだんと売り手市場になってきて、採用方法を見直さなければと思っていたタイミングでした。そこで、株式会社パズルに両社の相性を考慮した上で、HUBatLIFEさんをご紹介いただいたのです。
――河尻さんが2019年に創業された株式会社HUBatLIFEは人事採用コンサルティング会社であり、特に新卒・若手に特化した人材紹介を得意とされているとお伺いしています。
河尻社長 その通りで、私自身が教育業界や国が認める優良企業などで約20年間に渡って人事のトップを務めた経験を活かして立ち上げた会社です。これまで多くの学生と話を交わして感じるのが、自分がどういう職種に向いているか分からないと感じている一方で、ビッグネームや表面的な情報だけで企業を判断しがちだということ。しかし、学生たちが知らないだけで成長性の高い企業や社員を大切にする企業はたくさんあるので、そんな“真の優良企業”があることを学生たちに知ってもらい、その上で企業様にとっても理想的な人材を繋ぐ“真のマッチング”を行うこと。それにこだわった会社です。
前田社長 HUBatLIFEさんの独自の登録サイトには、毎年700人ほどが登録されているとか。
河尻社長 その上で徹底した面接を行ったパーソナルデータを活用して人材紹介を行なっています。そうやって「なんとなくこんな職種に向いているかも」という雰囲気だけでなく、各自のポテンシャルを可視化することで、企業様が求める人材を繋げられると考えているのです。
前田社長 今では面接以外の採用関係業務をHUBatLIFEさんにアウトソーシングしているのですが、最初からそこまでお任せしていたわけではありませんでした。初めはHUBatLIFEさんに登録されている学生を紹介していただくことから始まり、次第に案件が広がっていった感じでしたよね? 私は常々本音で話せるかどうかを重要視しているので、河尻さんと会う回数が増え、その人となりや考え方、HUBatLIFEさんの社員の方の仕事ぶりを知ったことですべてお任せしようと決めたのです。
河尻社長 そこまで信頼していただけて光栄です。現在はその年ごとの採用戦略の会議から入らせていただき、会社説明会の準備と実施、当日の現場での集客や学生への対応までを担当させていただいていますが、私たちも日頃からアイ・エス・アイソフトウェアーさんにとっての「第二人事部を任していただいている」気持ちで取り組ませていただいています。
前田社長 毎年、その年の採用のコンセプトやホームページ制作は全部私がやっているんですが、その年の全国的な新卒採用の状況や動きといった情報は、当然ながら私たちは持っていない。それを河尻さんたちがさまざまな情報を拾って提案してくれる。それが心強いです。
河尻社長 それに加えて、会社説明会の時にいかに学生に企業PRして、会社の魅力を伝えるかは、私たちが最も得意とするところであって、キラーコンテンツでもあります。企業様において、面接に至るまでに割く労力を通常の業務と並行するには時間も手間もかかります。その部分を一手に引き受けさせていただくことで、面接に注力していただき、ベストな人材とのご縁を繋ぐことができればと思っています。
前田社長 私たちが面接するまでに河尻さんたちがふるいにかけてくれるので、かなり成長角度の高い人材を集められるので助かっています。
河尻社長 ありがとうございます!アイ・エス・アイソフトウェアーさんを含め、当社が担当させていただく企業様は理念や考え方がしっかりとある、前田社長のような“社長が熱い会社”が本当に多くて(笑)。それゆえ、採用だけに留まらず、入社後にどんな活躍が期待できる人材なのかまで見極めた上で、その企業様にフィットする人材を繋げたいと思っています。私自身が就活セミナーの講師でもあり、当社で開催する講演会や就活対策動画などで普段から学生と太いパイプをつくることで、例えば合同企業説明会一つをとっても、真剣に就活に向き合いたいと考える学生たちを集められます。その上で私たちも企業様の想いを代弁できるよう、しっかりと勉強して対峙しているので、「とにかく学生を多く集めました」という数だけ勝負ではなく、成長角度の高い人材を集められていると自負しています。
前田社長 当社は社員のほぼ8割はこの業界・仕事が未経験な人を採用していて、スキルうんぬんより、同じ気持ちで働ける人、一緒に働きたいと思える人物重視で採用しています。面接に関しても現場で働くエンジニアが担当するし、二次面接までは履歴書も一切見ないです。要はその人ありきなので。
河尻社長 入社後に外部プログラミング研修などさまざまな研修を受けた後に、現場配属後にOJTにより実践的なスキルを身につけると聞いています。キャリアアップの仕組みも充実されているし、社員の声や提案を聞くフラットな社風も特長です。2023年には一般社団法人日本次世代企業普及機構からホワイト企業の認定を受けるなど、IT業界のなかでも特に働きやすい環境は、アイ・エス・アイソフトウェアーさんの大きな魅力になっていると思います。そこに共鳴して働きたいと考える人材を、頑張って紹介したいという気持ちにいつもさせられます。
――両社がタッグを組むことで、理想的な採用が実現できているのですね!その成果は着実に出ていらっしゃいますか?
前田社長 IT業界の採用は年々競争率が激しく、採用難といわれる時代ですが、それにも関わらず、今年もかなり優秀な方たちの入社が決まっています。今後も河尻さんには第二人事部として辣腕を振るっていただくことを期待しています。
河尻社長 こちらこそよろしくお願いします!
――今後もよいご縁が続きそうですね。お二人にとって関西活性化プロジェクトはどのような存在ですか?
前田社長 まずはさまざまな企業の方との出会いがあるので、いい刺激を受けることができます。関西活性化プロジェクトのサービスは、いわば「現代版万事屋」みたいなイメージ。お持ちの情報のバリエーションも豊かなので、思わず「すごいな!」と思うこともたびたびです。
河尻社長 確かにさまざまな業種の方と出会うチャンスをいただける稀有な存在だと思います。一緒にお仕事をしたいと思える企業様とマッチングしてくださったり、当社と相性のいい企業様とのご縁を結んでくださったりなど、ビジネスチャンスを広げられるコミュニティとして信頼を寄せています。
――関西活性化プロジェクトをどのような企業に紹介したいですか。
前田社長 色々な業種の方が参加されているので、人と知り合うことへの好奇心がある方はおもしろいと思います。例えば、当社のようなIT関連の企業様との懇親会を開いてくださることもあり、同じITでも仕事内容は全然違うので、そういった話を交わすだけでも有意義だと感じています。
河尻社長 参加されている企業様は事業規模の大小を問わず、ベンチャー気質の方が多いので、熱意があっておもしろいと思います。そして、それぞれの企業様の特長をよく見極めて、よきタイミングでご縁を繋げてくださるので、ビジネスチャンスを考えてらっしゃる企業様にとってはぜひおすすめしたいです。