パソコン修理との出会い
松本 隆博 |
家喜(いえき)さん。めずらしい名前ですね。不動産が似合いそうな(笑) |
家喜社長 |
そうなんです(笑) この名前を活かそうと思って、不動産に就職試験を受けたこともあります。 落ちましたが(笑) |
松本 隆博 |
家喜(いえき)さん。めずらしい名前ですね。不動産が似合いそうな(笑) |
家喜社長 |
ありがとうございます! |
松本 隆博 |
前からパソコンの修理とかされてたんですか? |
家喜社長 |
いやー、最初はどんな事業をしようかヒアリングをしまして。団地などに出向いて不良品のパソコンを引き取ります。というような事をやり引き取って修理して、それを新たに販売するというのが当時神奈川ではやっていまして、それをやろうかなと思ったんですが、この、吹田市では条例で、音楽を流しながら車を走らせてはいけないというのがありまして(笑) で、アレンジして今の事業につながりました。 |
松本 隆博 |
吹田市はおしゃれな街ですね・・。でもそのお陰で今につながったと。 もともとPCの保守やノウハウはあったんですか? |
家喜社長 |
かつては、ご縁のあったカーコンビニクラブのPC版としてはじめまして。 |
日本の修理文化”
松本 隆博 |
パソコンの修理って、まだまだ世間の認知がそれほど高くなくて大変だったでしょう? |
家喜社長 |
はい、その通りです。 例えば、トイレなどはTOTOやINAXとか書いてるけど、トイレが壊れてもTOTO本社に電話する人はいなくて、ガラスが壊れてもアサヒガラスに電話するわけではない。 みんな普通に、お金を払って近くの修理屋さんに頼むという文化が出来ているんです。 PCに関しては、修理会社にサービスを頼む文化がないんですね。 そして、メーカーやお店が修理してくれたとしても、買ったときの状態になって帰ってくるんです。 |
松本 隆博 |
なるほど!そうですよね。 この、PCの文化はメーカーが全責任を負わない、というところがまだ社会認知されてないですよね。 例えばテレビなどの家電製品だと、そのメーカーが全ての部品に責任があるけど、パソコンは、いろんな部品の組み立て商品ですからね、お客さんも個別に部品追加したりソフトインストールするし、メーカーもそこまで把握できないから、責任は消費者にあるんですよね。 そこってわかりにくいですよね。 |
家喜社長 |
で、ですね。 車だとJAF、水周りはクラシアン、例えばですが。 いろいろあるけど、PCにはないんですよね専門の大手が。 |
松本 隆博 |
そうですよね!、そこで御社の登場ですね!! それはもっと宣伝しないといけないですね。考えたら、PCの故障は、言わばトイレの故障と同じくらい急を要しますし、個人的に大問題です。 トイレに近いぐらい必要なものですものね。 ははーーん、そこで、PC修理の”クラシアン”版になろうとしているわけですね。 |
家喜社長 |
そうです。 |
大手企業との提携
家喜社長 |
この業種自体の認知度がまだ低いので、当時はチラシとか何百枚とか配ったりしていたのですが、最近では、シャープや東芝などメーカと提携し、マニュアル等に窓口の電話番号を設けるなどしています。 |
松本 隆博 |
なるほど、でもそれは交渉が大変だったのでは? そういった大手企業に代わって対応するという事は、かなりの信頼性が必要ですよね。 |
家喜社長 |
大変でした。 |
松本 隆博 |
まさに各メーカーの看板を背負うわけですから、大変ですよね。 御社のHP見させて頂きましたが、そういった信頼の大切さへの気配りがよくわかります。 HP見て、まじめな印象がすごく伝わってきました。あれだけ修理別の価格を正直にたくさんのケースを標記しているところってなかなかないし。 お客さんの信頼を得るのに苦労されているのがHPを見てわかりました。 |
家喜社長 |
料金に関しましては、相場がわからないという方が多いんですよね。 また、出張料金も3000円とか5000円で高いって言われるんですね。 でも、トイレの修理とかで出張料3000とか5000円で普通なんです。 |
松本 隆博 |
辛い・・。 |
PCサービス初期設定設置無料という文化
家喜社長 |
これには日本特有の出来事がありまして。大手が始めた、インターネットの接続無料化でした。 それを契機に、PC設定は、家に来てもらうのは無料だという認識が広まってしまったようです。 当時は、”PC初期設定設置無料”と、企業が負担していたのですが、最近では、メーカーにその体力もなくなってきました。 |
松本 隆博 |
それだから安くなってるんですが、その恩恵は忘れていて、修理でお金を払うときにクレームになるんですよね。 |
家喜社長 |
弊社では、訪問するときに、いろんなお客さまがいらっしゃるので、服装は徹底しようと、なので全員スーツにネクタイで参ります。 また、社員教育にも力を入れています。 この仕事をしようと思う人でPCの知識が豊富な方は、お客さまという認識よりも、修理してあげてるという認識を持つ方が比較的多いんです。そこも徹底して、職人肌の強い方にも、顧客第一サービスという事を強く認識していただいております。 |
家喜社長 |
そうですね、 今自社で100名ほどですが、全国で120拠点ほどありまして、社員と別で委託スタッフもいて、対応しております。 |
松本 隆博 |
アイデアと地道さで作り上げてこられた会社ですね。 |
家喜社長 |
地道な仕事ですし、修理する仕事ですから、一見単純に思われてマネしやすい事業かな、と参入するところもありますが、なかなか・・、簡単ではないですよ。 |
松本 隆博 |
お客様との信頼関係が大事ですよね。 修理で預けてるPCの情報が漏れないかとか、社員のモラルの教育も大変ですね。 |
今後の目標
松本 隆博 |
また最近の電化製品は、ネットに繋がったりして、PCとの境界線もなくなりつつありますよね。 |
家喜社長 |
デジタル家電全体をサポートするように発展していきたいですね。 また、一方で、お年寄りの方などはそれら新しい機器は難しいしあまり外に出れない人とか、お家にいる時間が長くて、そういった方にこそ使って頂きたいのに、使い方がわからない。 |
松本 隆博 |
なるほど、高齢者へのサービスかあ。 あ、そこでひらがなキーボードがでてくるんですね。 HP見ました。 やっぱり訪問されていると、高齢者とか、PCが苦手な人多いですものね。 |
家喜社長 |
そういう方々のお話をきくと、ローマ字が苦手なんです。 聴覚障害をもたれている方は、電話のサポートも受けれないんです。 パソコンがなくなると、世の中との連絡が絶たれてしまうんです。 |
松本 隆博 |
大事な事ですね。 出張サービスという言葉だけ聴くと、もっと違う世界を感じていましたが、話を聞いていると、必要なものなんですね。 今では、日本一ですね。 |
家喜社長 |
そうですね。月6000件ぐらい訪問していて、おかげさまで、日本一ですね。
パソコン自体も作ったりしていまして、パソコンケースなど、http://store.j-pcs.net/ |
松本 隆博 |
これからの目標は? |
家喜社長 |
文化を作ることです。 PCで困ったら、あそこに電話やな。って思ってもらえるようになることです。 |
松本 隆博 |
ワッペンを作りましょう。ワッペンを貼っていくといいんじゃないですか? 社長ブログももっと頻繁に更新して下さいね(笑) |
家喜社長 |
はい(汗)。
また4月からは、保証を出すんです。 |
松本 隆博 |
勉強になりました。 さすが会社に歴史があると違いますね。 一見地味ですが、すごく長年の苦労を研究し尽くしてるのがわかります。 |
雇用体系=大半が正社員
松本 隆博 |
また、大半をバイトでなくて社員でやっているのがすごいです。 |
家喜社長 |
そうなんです、この業界、正社員でやっている企業は少ないんです。 |
松本 隆博 |
そうですね。 アルバイトだと客のほうも心配になるし、高品質で長きに継続は難しい。 今日は勉強になりました。ありがとうございました。 |
あとがき
PCは一家に一台は当たり前になってる現在。 |
バックナンバー
Back Number